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青森で中古一戸建てを購入する前に確認したいポイント
青森で中古一戸建てを購入する前に確認したいのは、次の5つです。1つ目は、契約前に建物状況調査(インスペクション)で、基礎や外壁、屋根などの劣化や雨漏りの有無を把握すること。2つ目は、雪の季節に調査すると「調査できなかった」箇所が残ることがあるため、その部分の扱いを決めておくこと。3つ目は、確認済証・検査済証や設計図書などの書類が残っているかを重要事項説明で確かめること。4つ目は、既存住宅売買瑕疵保険に入れる住宅かどうか、そのための検査をどう手配するかを確認すること。5つ目は、住宅ローン控除の要件(建築年や耐震の証明、床面積、入居時期など)と、購入後の屋根の雪対策や耐震診断に使える自治体の制度を、買う前に調べておくことです。ここでは国土交通省・国税庁・青森市が公開している情報をもとに、購入前に何を、どこで確認すればよいかを順番に整理します。個別の物件の良し悪しを判断するものではなく、確認の手順と問い合わせ先をまとめたものです。
1. 契約前に建物状況調査(インスペクション)を検討する
中古住宅は、新築時の品質に加えて、その後の維持管理や経年劣化によって一軒ごとに状態が大きく異なります。国土交通省は、売買の時点で建物の状態を把握する方法として、建物状況調査(インスペクション)の活用を進めています。
宅地建物取引業法でいう建物状況調査は、国の登録を受けた講習を修了した建築士(既存住宅状況調査技術者)が、国の定めた既存住宅状況調査方法基準に従って行う調査です。基礎や外壁などに生じているひび割れ、雨漏りなどの劣化・不具合の有無を、目視や計測で調べます。調査対象は、建物の構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分です。木造の戸建て住宅では、床下の蟻害や腐朽も調査されます。
国土交通省のQ&Aによると、調査時間は住宅の規模にもよりますが1~3時間程度、費用に基準はなく、標準的な内容で6万円程度からが目安とされています。費用は、調査を依頼した人(売主や購入希望者)が負担するのが一般的と考えられています。購入を希望する住宅を調べてもらうには、あらかじめ売主の承諾が必要なため、まず仲介する宅地建物取引業者に希望を伝えます。
2018年4月1日の法改正により、宅地建物取引業者には、媒介契約の締結時に調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面を交付すること、買主に調査結果の概要を重要事項として説明すること、契約成立時に建物の状況について当事者の双方が確認した事項を記載した書面を交付することが義務付けられています。重要事項説明の対象になるのは、木造戸建て住宅の場合、調査を実施してから1年以内のものです。
- 調査は瑕疵がないことを保証するものではなく、調査時点の劣化事象等を明らかにするもの
- 原則として目視・非破壊で行うため、敷地内の地中の調査は含まれない
- 給排水管路や給排水設備は通常の調査対象ではなく、オプション調査として依頼できる場合がある
- 「ホームインスペクション」「住宅診断」などの名称のサービスが、建物状況調査の要件を満たすかは提供者に確認する
- 調査当日は、調査する人に修了証の提示を求めて有資格者かどうかを確かめられる
2. 雪の季節の内覧・調査は「調査できなかった」箇所に注意する
青森では、冬の間に物件を探したり内覧したりすることも多いでしょう。国土交通省のQ&Aは、降雨や降雪などで目視できない箇所があっても建物状況調査は実施できるとしたうえで、その箇所は「調査の結果の概要」と「報告書」に「調査できなかった」と記載されると説明しています。点検口がない場合や、動かせない家具で見えない場合も同じです。
屋根や外壁の下のほう、基礎の周りが雪に覆われていると、雪国の住宅で気になりやすい部分ほど確認できないまま残ることがあります。国土交通省は、調査実施者や売主と相談のうえ、後日あらためて調査することも考えられるとしています。雪が解けてから再調査するのか、調査できなかった部分を前提に価格や契約の条件を話し合うのか、契約の前に方針を決めておくと、引き渡し後の思い違いを減らせます。
冬の内覧そのものは、暖房を入れたときの室内の様子や、窓まわりの結露、屋根の雪の落ちる先、玄関前の除雪の手間など、雪国の暮らしを具体的に想像できる機会でもあります。屋根の形と雪の処理、水道の凍結防止、灯油タンクの位置など、雪に関する確認点は「青森の家を雪から守る管理ポイント」で詳しく整理していますので、あわせてご覧ください。
- 調査結果の概要で「調査できなかった」箇所がどこかを確認する
- 雪解け後に再調査するかどうか、その費用を誰が負担するかを契約前に話し合う
- 水道管の凍結が気になる場合は、給排水設備をオプション調査として依頼できるかを調査実施者に聞く
- 冬の内覧では、窓まわりの結露の跡、軒先のつららやすがもれの跡、雪の落ちる先を見ておく
3. 建物の書類が残っているかを重要事項説明で確かめる
中古住宅の売買では、建物の書類の保存の状況も重要事項として説明されます。国土交通省のQ&Aは、住宅ローンの借入、既存住宅売買瑕疵保険の加入、入居後のリフォームやメンテナンスに必要となる書類として、次の4種類を挙げています。
説明されるのは書類の「保存の有無」です。確認済証や検査済証が残っていない場合でも、建築確認や完了検査を受けたことを証明できる台帳記載事項証明書が交付・保存されていれば、その旨を説明することが適切とされています。書類があるかどうかは、後で触れる住宅ローン控除の要件や、購入後のリフォームの計画にも関わるため、重要事項説明の前に売主側に確認を依頼しておくと安心です。
- 建築基準法令に適合していることを証明する書類(確認済証・検査済証など)
- 新耐震基準への適合性を確認できる書類
- 新築時および増改築時に作成された設計図書類
- 新築時以降に行われた調査点検に関する実施報告書類
4. 既存住宅売買瑕疵保険に入れるかを確認する
既存住宅売買瑕疵保険は、中古住宅の検査と保証がセットになった保険で、国土交通大臣が指定した住宅専門の保険会社(住宅瑕疵担保責任保険法人)が引き受けます。加入するには、住宅の基本的な性能について、専門の建築士による検査に合格する必要があります。購入後に構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分などに欠陥が見つかった場合、補修費用等の保険金が事業者に支払われ、事業者が倒産している場合などは買主に支払われます。
建物状況調査とこの保険は、同じものではありません。国土交通省のQ&Aによると、調査の結果を保険の加入に使えるのは、住宅瑕疵担保責任保険法人の登録を受けた検査事業者が調査した場合などに限られます。また、結果の概要に「調査できなかった」や「劣化事象有り」の記載があると、そのままでは保険に加入できません。調査できなかった部位の再調査や、劣化部分を直したうえでの再検査が必要になります。保険への加入に使える検査の有効期限は、木造戸建て住宅の場合1年とされています。
国土交通省のサイトでは、売主が宅地建物取引業者の場合と一般の方の場合に分けて、保険に加入して販売する事業者や、中古住宅の検査と保証を行う機関を検索できる案内が用意されています。保険を希望する場合は、調査を頼む前の段階で仲介する事業者に伝えておくと、二度手間を避けやすくなります。
5. 住宅ローン控除の要件を、買う前に国税庁の案内で確認する
中古住宅でも、住宅ローン等を利用して取得し、一定の要件を満たせば住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受けられます。国税庁のタックスアンサー(コード1211-3)「中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合」は、令和4年1月1日から令和12年12月31日までの間に入居した場合の要件をまとめています。控除できる期間や限度額は、省エネ性能などの住宅の区分と入居した年によって異なり、一律ではありません。ここでは、購入前に確かめておきたい要件を挙げます。
特に中古住宅で注意したいのが建築年です。昭和56年12月31日以前に建築された住宅は、原則として、取得の日前2年以内に耐震基準に適合すると証明されたものであることが要件になり、その書類として、建築士等が発行した耐震基準適合証明書、建設住宅性能評価書の写し、既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約に係る付保証明書のいずれかが挙げられています(取得後に耐震改修をして証明を受ける場合の取扱いも別に定められています)。いずれも取得の日より前の調査や契約が前提になるため、古い住宅を検討するときは、契約の前に仲介する事業者や建築士に相談しておきましょう。
控除を受ける最初の年は、確定申告書に必要書類を添えて、原則として住所地の所轄税務署に提出します。給与所得者は、2年目以後は年末調整で控除を受けられます。要件や書類は改正されることがあるため、購入する年の最新の案内を国税庁のページで確認し、わからない点は税務署の相談窓口に問い合わせてください。
- 中古住宅の取得の日から6か月以内に住み始めること
- 床面積(登記事項証明書に表示された面積)が原則50平方メートル以上で、その2分の1以上を自分が住むために使うこと
- 10年以上にわたって分割して返済する借入金であること(親族や知人からの借入金は対象外)
- 生計を一にする親族などからの取得や、贈与による取得でないこと
- 昭和57年1月1日以後に建築された住宅であること、またはそれより前の住宅は耐震基準に適合することの証明等があること
6. 購入後の雪対策と耐震の支援窓口を調べておく
中古一戸建ては、買った後に屋根や構造に手を入れることも含めて考えると、資金計画が立てやすくなります。青森市では、屋根雪の落下や雪下ろしの事故、隣家とのトラブルを減らすため、市内に建物を持つ個人などが金融機関から借入れをして屋根融雪施設や克雪屋根(無落雪屋根)を設置する場合に、その利子の全部または一部を市が負担する「屋根雪処理施設設置支援制度」を設けています。支援対象金額は10万円以上400万円以内で、返済期間が5年以内なら無利子とされています。すでに工事が完了している場合や着工中の場合は対象にならないため、購入後に屋根を変えたいときは、工事を始める前に市へ相談します。
耐震については、青森市が「木造住宅耐震診断支援事業」を実施しています。令和8年度の案内では、平成12年5月31日以前に建築され、その後に増改築されていない在来軸組構法などの木造住宅で、所有者や居住者が現に住んでいる一戸建てなどが対象とされ、募集戸数は先着3戸です。購入前の住宅は「現に居住している」に当たらないため、入居後に利用を検討する制度として、要件と募集時期を確かめておきましょう。
青森市の「住まいに関する支援制度等」のページでは、中古住宅の購入とあわせて一定のリフォームを行うと金利を引き下げられる「フラット35リノベ」や、性能向上リフォームを国が支援する「長期優良住宅化リフォーム推進事業」なども紹介されています。雪下ろしを誰が担うかや、高齢者世帯向けの雪処理支援については、「青森の家を雪から守る管理ポイント」にまとめています。青森市以外の住宅を購入する場合は、その市町村に同じような制度があるかを問い合わせてみてください。
確認の順番を決めてから、購入の判断をする
中古一戸建ての購入では、建物の状態、書類、保険、税制、購入後の支援を、契約の前にどこまで確かめるかで、住み始めてからの負担が変わります。青森で中古一戸建ての購入を考えていて、調査の手配や確認の進め方に迷ったときは、ココカラ不動産にもお気軽にご相談ください。
チェックリスト
- 内覧時:冬の内覧では、窓まわりの結露の跡、軒先のつららやすがもれの跡、屋根の雪の落ちる先を確認した
- 内覧時:建物状況調査を依頼したいことを、仲介する事業者に伝え、売主の承諾を得る段取りを確認した
- 契約前:建物状況調査の結果の概要で、劣化事象の有無と「調査できなかった」箇所を確認した
- 契約前:雪で調査できなかった部分を雪解け後に再調査するか、その費用負担をどうするかを話し合った
- 契約前:確認済証・検査済証(または台帳記載事項証明書)、設計図書、点検記録などの書類の保存の有無を確認した
- 契約前:既存住宅売買瑕疵保険に加入するか決め、登録を受けた検査事業者による検査を手配した
- 契約前:建築年と床面積を登記事項証明書で確認し、昭和56年12月31日以前の住宅なら耐震の証明をどう取得するか相談した
- 購入後:取得から6か月以内に入居し、最初の年に確定申告で住宅ローン控除を申請する準備をした
- 購入後:屋根の融雪施設や無落雪屋根への変更、耐震診断を考える場合、工事や申込みの前に市町村の制度を確認した
よくあるご質問
中古住宅を買うとき、インスペクションは必須ですか。
必須ではありません。国土交通省のQ&Aは、既存住宅を売買する場合に建物状況調査を必ず実施しなければならないものではないとしています。ただし、調査をしないと、引き渡し後に不具合が見つかった場合に想定外の改修費用がかかる可能性があるとも説明されています。調査をするかどうかは、建物の状態や築年数を踏まえて判断しましょう。
雪が積もっている時期でもインスペクションはできますか。
実施はできます。国土交通省のQ&Aによると、降雪などで目視できない箇所は「調査の結果の概要」と「報告書」に「調査できなかった」と記載され、調査実施者や売主と相談のうえ、後日再度調査を行うことも考えられるとされています。「調査できなかった」箇所があると、そのままでは既存住宅売買瑕疵保険に加入できない点にも注意が必要です。
中古住宅でも住宅ローン控除は使えますか。
一定の要件を満たせば使えます。国税庁の案内では、取得から6か月以内に住み始めること、床面積が原則50平方メートル以上であること、10年以上の分割返済の借入金があること、昭和57年1月1日以後に建築されたものか耐震基準に適合することの証明等があることなどが要件とされています。控除期間や限度額は住宅の区分と入居した年で異なるため、国税庁のページや税務署で最新の内容を確認してください。
インスペクションと既存住宅売買瑕疵保険は何が違いますか。
建物状況調査は、調査時点の劣化や不具合の有無を把握するもので、瑕疵がないことを保証するものではありません。既存住宅売買瑕疵保険は、検査と保証がセットになった保険で、購入後に構造や雨水の浸入を防止する部分などに欠陥が見つかった場合に、補修費用等の保険金が支払われます。調査結果を保険の加入に使うには、住宅瑕疵担保責任保険法人の登録を受けた検査事業者に依頼する必要があります。
購入した中古住宅の屋根を無落雪屋根にしたい場合、支援はありますか。
青森市には、金融機関から借入れをして屋根融雪施設や克雪屋根(無落雪屋根)を設置する場合に、その利子の全部または一部を市が負担する屋根雪処理施設設置支援制度があります。すでに工事が完了している場合や着工中の場合は対象にならないため、工事の前に市の建築指導課に相談してください。青森市以外の場合は、お住まいの市町村の制度を確認しましょう。
参考情報
- インスペクション(既存住宅の点検・調査)(国土交通省、2026/10/03 閲覧)
- 宅地建物取引業法における建物状況調査に関するQ&A(令和6年4月1日現在)(国土交通省、2026/10/03 閲覧)
- 既存住宅売買瑕疵保険について(国土交通省、2026/10/03 閲覧)
- タックスアンサー コード1211-3 中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)(国税庁、2026/10/03 閲覧)
- 屋根に融雪施設を取り付けたい、無落雪の屋根にしたい(青森市、2026/10/03 閲覧)
- 木造住宅耐震診断支援事業の募集(青森市、2026/10/03 閲覧)
- 住まいに関する支援制度等(青森市、2026/10/03 閲覧)
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