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青森の家を雪から守る管理ポイント|寒冷地の住まいの注意点

青森で家を雪から守る管理の基本は、次の4つです。1つ目は、屋根の雪下ろしを2人以上で、命綱とヘルメットを使って行い、難しければ業者や支援制度に頼ること。2つ目は、気温がマイナス4度以下になりそうな日や家を長く空ける日に、水道の水抜きをすること。3つ目は、留守の間も落雪・雪庇・灯油タンクの傷み・漏水を定期的に見回ること。4つ目は、中古住宅を買うときに屋根の形と雪の落ちる先、水抜き栓や灯油タンクの位置を確かめることです。青森県は県内全域が豪雪地帯または特別豪雪地帯に指定されており、冬の管理を先に決めておくかどうかで、家の傷み方も暮らしの負担も変わります。ここでは国や青森県・青森市が公開している情報をもとに、持ち家や購入を考えている家の雪への備えを順番に整理します。

1. 青森の冬に家が受けやすいダメージ

青森県の「雪と寒さに強い青森型省エネ住宅」のガイドラインは、県内全域が豪雪地帯もしくは特別豪雪地帯に指定されていることを前提に、積雪量や雪質、敷地の条件を考えた「雪に強い住まい」が必要だとしています。冬に家が受けるダメージは、大きく次の4つに分けて考えると点検しやすくなります。

建物の設計でも雪の重さは考慮されています。青森県建築基準法施行細則は、多雪区域の積雪の単位荷重を「積雪量1センチメートルごとに1平方メートルにつき30ニュートン以上」とし、設計に使う垂直積雪量を区域ごとに定めています。たとえば大間町は80センチメートル以上、野辺地町や蓬田村は180センチメートル以上とされており、同じ県内でも想定される雪の量は大きく異なります(青森市・弘前市・八戸市はそれぞれの市が別に定めています)。家がどの地域にあるかによって、備えの重さも変わると考えておきましょう。

  • 屋根の積雪:雪を載せたままにする屋根では、県のガイドラインが積雪荷重を考えた構造計算と、余裕のある構造躯体を求めています。想定を超える雪は屋根や構造の負担になります。
  • 落雪と雪庇:屋根から落ちる雪や、軒先に庇のように張り出した雪庇(せっぴ)は、放置すると大きくなり、壁や窓ガラスの損傷、人身事故につながるおそれがあります。
  • すがもれ・つらら:室内の熱が屋根の雪に伝わって融けると、軒先のつららや、融けた水が建物の中に入り込む「すがもれ」の原因になります。
  • 水道管の凍結・破裂:青森市は、気温がマイナス4度以下になると水道管が凍結や破裂をすることがあると案内しています。

2. 屋根の雪下ろしは「安全」と「頼る先」を先に決める

国土交通省によると、豪雪地帯では雪の多い年に除雪作業中の事故が年間1000件以上発生し、100人以上が亡くなるなど深刻な被害が出ています。死亡事故の約8割は65歳以上の高齢者によるもので、事故の要因として最も多いのは屋根からの転落です。国土交通省は、こうした事故を防ぐための注意点を「雪下ろし安全10箇条」にまとめています。

青森県の「雪害防止の心得」も、除雪は2人以上で行い、やむを得ず1人で作業する場合は家族や隣近所に声をかけてから始め、携帯電話を持つよう呼びかけています。主な注意点は次のとおりです。

体力や足元に不安があるときは、無理に屋根に上らず、業者や支援制度を検討します。青森市は令和7年度版の案内で、65歳以上のかたのみの世帯など要件に当てはまる世帯を対象に、業者等に依頼した屋根の雪下ろし費用の2分の1(上限は1シーズンにつき25,000円)を助成するとしています。ほかにも、青森市社会福祉協議会によるボランティアの屋根の雪下ろし(積雪1メートルを超えた時に実施)などの支援があります。対象や金額は年度ごとに見直されることがあるため、利用する冬の最新の案内を市の窓口で確認してください。青森市以外にお住まいの場合は、お住まいの市町村に同じような制度があるかを問い合わせてみましょう。

  • ヘルメットを正しく着用し、すべり止めの効いた靴と、すべりにくい防寒性のゴム手袋を使う
  • 高い所では命綱と安全帯を使う。命綱は専用のアンカーや屋根の反対側の柱などに結び、屋根の上で止まる長さに調整する
  • はしごは足元と上部を固定し、軒先より60センチメートル以上高くなるよう、屋根に対してまっすぐ立てかける
  • 屋根の上は滑りやすいため厚さ20センチメートル程度の雪を残し、軒先の雪は作業の最後に落とす
  • 暖かい日の午後は屋根雪がゆるみやすいため、軒下での作業はなるべく避ける
  • 雪を下ろす前に、下に人や電線、LPガス容器がないかを確認する

3. 水道管の凍結は「水抜き」と「保温」で防ぐ

青森市企業局水道部は、気温がマイナス4度以下になると水道管が凍結や破裂をすることがあるとして、真冬日が続きそうなときや長期間家を留守にするときは、こまめに水抜きをするよう呼びかけています。記録的な寒波と豪雪に見舞われた平成12年度には水道凍結修繕の受け付けが約3,500件にのぼりましたが、その多くは就寝前やお出掛け前の水抜きなど、ちょっとした心掛けで防げるものだったとされています。水抜きと保温のポイントは次のとおりです。

もし凍ってしまったときは、蛇口を開けた状態でタオルなどをかぶせ、その上からゆっくりお湯を繰り返しかけて溶かします。蛇口を閉めたまま急にお湯をかけると、蛇口のパッキンが破損するおそれがあります。凍結や破裂の修理は、無許可の業者ではなく、市の指定給水装置工事事業者に申し込むよう案内されています。

  • 水を抜くとき:水抜き栓を右に止まるまで回して閉め、蛇口を全開にして水を抜く
  • 水を出すとき:蛇口を閉じてから、水抜き栓を左に止まるまで回して開く
  • 水抜き栓が半開きのままだと漏水し、高額の料金を負担することになるため、きっちり開閉する
  • 最近の蛇口には空気取入口を開けないと水抜きが完了しないものがあるため、器具ごとの操作と水抜き栓の場所を確認しておく
  • 玄関先や駐車場などにあるメーターは、乾いた布切れや断熱材の入ったポリ袋をメーターボックスに入れて保温し、上に厚い板を置くとより効果的

4. 家を空ける冬こそ、見回りの予定を決めておく

転勤や入院、住み替えの前後などで持ち家を冬の間空ける場合は、住んでいれば気づける小さな異変が見過ごされやすくなります。雪の重み、水漏れ、油漏れは、発見が遅れるほど直す範囲が広がります。

水まわりでは、青森市が長期間留守にする時の水抜きを案内しているほか、家中の水を使っていない状態で水道メーターのパイロットが動いていれば、どこかで水が漏れていると判断する方法を紹介しています。見回りのたびにメーターを確認すれば、漏水に早く気づく手がかりになります。

灯油のホームタンクにも注意が必要です。青森市は、積雪や落雪による破損に注意し、タンクや配管が落雪・積雪・除雪で傷んでいないか、融雪槽を設置している場合は槽内に灯油が漏れていないかを点検するよう呼びかけています。油漏れによる汚染土壌の改善などにかかる費用は、原因者の負担になると案内されています。

自分で通えない場合は、家族や近所のかた、管理を請け負う事業者など、誰がどのくらいの間隔で見に行くのかを雪が降る前に決めておきましょう。見回りでは、次の点を確認します。

  • 屋根の積雪量と、軒先の雪庇・つららの状態
  • 落雪が通路や隣地、道路にかかっていないか
  • 水抜きが確実にできているか、水道メーターのパイロットが動いていないか
  • 灯油タンクや配管に亀裂・にじみ・油のにおいがないか
  • 天井や壁に、すがもれによるしみが出ていないか

5. 中古住宅を買うときに確認したい雪対策

青森で中古住宅を選ぶときは、間取りや価格だけでなく、冬の管理の手間も比べておくと、住み始めてからの負担を見積もりやすくなります。まず確認したいのが屋根の形です。青森県のガイドラインは、屋根の形と雪の処理方法を次のように整理しています。

あわせて、敷地の中に除雪した雪を積んでおく場所があるかも確認します。県のガイドラインは、除雪する場所に隣接して堆雪空間(雪を積んでおく場所)を確保することを、除雪の負担を減らす基本としています。天井や軒先のすがもれの跡、水抜き栓の場所と冬の操作のしやすさ、灯油タンクの位置と落雪の関係も、内見の際に見ておきたい点です。断熱の状態は見た目では判断しにくいため、気になるときは建物の状態を専門家に調べてもらうことも検討しましょう。

  • 落雪屋根(急勾配の屋根など):敷地内に雪を落とせる場所がある場合に向く形です。人や車の出入りする動線に雪が落ちないか、屋根の雪が隣地や道路に落ちないかを確認します。
  • 無落雪屋根(M形屋根・フラット屋根など):雪を積んでおく場所がない場合や、住む人が高齢で雪下ろしが難しい場合などに採用されます。屋根の中央などから融雪水を排水する形では、積雪前の排水口の掃除と防水点検、数年に一度の屋根材の点検・補修が必要とされています。
  • 雪庇の出る位置:フラット屋根などでは吹雪のときの風下側に雪庇ができやすいため、その下に玄関や通路、灯油タンク、電気の配線がないかを確認します。

雪の季節の前に確かめておく

雪への備えは、住み始めてから直すより、購入前や冬が来る前に確かめておくほうが負担を抑えやすくなります。青森で中古住宅の購入や売却を考えていて、屋根の形や冬の管理が気になるときは、ココカラ不動産にもお気軽にご相談ください。

チェックリスト

  • 屋根の雪下ろしを誰が行うか(自分・家族・業者・支援制度)を冬の前に決めた
  • 雪下ろしに使うヘルメット・命綱・安全帯・すべりにくい靴を用意し、はしごの固定方法を確認した
  • お住まいの市町村に高齢者世帯などの雪処理支援があるか、今年度の内容を確認した
  • 水抜き栓の場所と操作方法(空気取入口の有無を含む)を家族全員が知っている
  • 屋外や玄関先の水道メーターボックスを保温した
  • 家を空ける冬に、見回りをする人と間隔を決めた
  • 灯油タンクと配管が落雪や除雪で傷まない位置か、亀裂やにじみがないかを確認した
  • 無落雪屋根の場合、積雪前に排水口を掃除し、雪庇ができる位置の下に通路や設備がないか確認した

よくあるご質問

屋根の雪下ろしは一人でしてもよいですか。

青森県の「雪害防止の心得」は、事故に備えて除雪は2人以上で行うよう呼びかけています。やむを得ず1人で作業する場合も、家族や隣近所に声をかけてから始め、携帯電話を持つよう案内されています。国土交通省によると、除雪作業中の事故の要因で最も多いのは屋根からの転落です。

水道の水抜きはどのようなときにすればよいですか。

青森市企業局水道部は、気温がマイナス4度以下になると水道管が凍結や破裂をすることがあるとして、真冬日が続きそうなときや長期間家を留守にするときに水抜きをするよう案内しています。水抜き栓は右に止まるまで回して閉め、蛇口を全開にして水を抜きます。

高齢の親の家の雪下ろしに使える支援はありますか。

青森市では、令和7年度版の案内として、65歳以上のかたのみの世帯など要件に当てはまる世帯が業者等に依頼した屋根の雪下ろし費用の2分の1(1シーズンの上限25,000円)を助成する制度や、青森市社会福祉協議会によるボランティアの雪下ろしなどが紹介されています。対象や金額は年度ごとに見直されることがあるため、最新の案内を市の窓口で確認してください。

無落雪屋根の家なら、雪の管理はしなくてよいですか。

そうとは限りません。青森県のガイドラインは、無落雪屋根でも積雪前の排水口の掃除や防水点検、数年に一度の屋根材の点検・補修が必要だとしています。また、軒先に雪庇ができやすく、放置すると壁や窓の損傷、人身事故につながるおそれがあるため、冬の間の確認は欠かせません。

水道管が凍結や破裂をしたら、どこに修理を頼めばよいですか。

青森市は、凍結や破裂などの修理は、無許可の業者ではなく、市の指定給水装置工事事業者に申し込むよう案内しています。凍っただけの場合は、蛇口を開けてタオルをかぶせ、その上からゆっくりお湯をかけて溶かす方法が紹介されています。

参考情報

  1. 雪下ろし安全10箇条~除雪作業中の事故に注意しましょう~(国土交通省、2026/09/29 閲覧)
  2. 雪害防止の心得(青森県、2026/09/29 閲覧)
  3. 雪と寒さに強い青森型省エネ住宅ガイドライン(本編)(青森県、2026/09/29 閲覧)
  4. 青森県建築基準法施行細則(抄)(多雪区域の指定等)(青森県、2026/09/29 閲覧)
  5. 高齢者世帯等の雪処理支援(青森市、2026/09/29 閲覧)
  6. 水道管の凍結にご用心(青森市企業局水道部、2026/09/29 閲覧)
  7. こういうときは?(漏水・水道管の破裂・故障など)(青森市企業局水道部、2026/09/29 閲覧)
  8. 灯油漏えい事故にご注意を(青森市企業局水道部、2026/09/29 閲覧)

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